「この時代に必要なもの」
 日本からいやなニュースが入ってきました。小学校に男が侵入し包丁で子供たちや先生たちを次々と刺して、8つもの小さな尊い命が奪われてしまったことです。
 その事件を報じるニュース番組では、事件再発の防止のために、「小学校の警備をもっとちゃんとしなければ・・・」ということに加えて、「刑法を改正して、精神的な問題のある人が罪を犯したときにも相当な刑を与えるようにしよう」ということが、「そういう人を社会から隔離しよう」というような雰囲気で議論がされていました。ただ今人気沸騰中、ほとんどアイドル状態の小泉首相までが、そんな感じでした。非常に不愉快でした。今のままではいけない、と思うのはみんなに共通なのでしょうが、それはイージーに「社会的に隔離しよう」ではすまない問題なのではないでしょうか?いずれにせよ、思わされたのは、どの議論も、本当に今の日本の状態を象徴的にあらわすようなこの事件の問題を、ただ「対症療法的に」再発防止すればいいという視点で論じていたことです。まるで、手術の必要な病気を痛み止めでごまかしているかのようです。その後、インターネット上にはこの事件を題材にした「ゲームソフト」(つまりこの事件の犯人になって子供たちを何人殺せるかを競うゲーム)が公開されていたそうです。本当にいやなことです。そういうゲームを作ったり、それを遊んだりする人がいるかと思うと、ぞっとします。
 チャック・コルソンの言葉を思い出します。「その人の世界観が根本的に変わらない限り、われわれの議論がどんな説得力を持っていたとしても、たった一つの政治的問題に関してさえ、その人の考えが変わることはない」。今、日本に必要なのは、このような「世界観が変わること」いや、人間が変わること、それ自体ではないでしょうか?
 7月18日(水)の午後1時から俳優の麻生暎子さんが私共の教会で一人芝居「マグダラ」を上演してくださいます。これは聖書に出て来る「マグダラのマリヤ」と呼ばれる女性の目からはイエス・キリストはどのように映っただろうかをテーマにしています。麻生さんがこのテーマに取り組んだきっかけは、彼女自身クリスチャンになる前に、マグダラのマリヤという女性がイエスに出会って、娼婦から信仰者に劇的に変わったことに心惹かれたことだったと言います。
 一人の人の人生を思いっきり作り変えてしまうイエス・キリストのメッセージ、そして十字架と復活。それを多くの方に知っていただきたい、そういう麻生さんの熱い願いで、今回のアメリカ公演が実現しました。「聖書には何が書いてあるの?」という聖書の中心的メッセージをテーマにして「マグダラのマリヤって誰?」という多くの方々にもわかりやすい内容です。ぜひ多くの方にご来場いただきたいと願っております。
 最後に日本公演の感想からいくつかをご紹介したいと思います。
― 今とても不思議な気持ちです。私の知らない時代と国に行き、私が一番会いたかった方に会ったような・・・。

― 今、いろいろな宗教に騙される人、さまよう人が多い世の中ですが、今日のような芝居を見て、一人でも多くの人が幸せになって欲しいです。聖書のお話は聞いても、あまり理解できないことが多かったのに、劇を見るのが初めての私に、とても良く解る内容でした。

― 9歳と7歳の子供も「来て良かった」と言っています。

― 主人が舞台を見終えて「魂やな・・・役でやってはるんじゃなくて麻生さんの魂とマグダラの魂が舞台の上でひとつになってる・・・来てよかった」と言っていました。

月報2001年7月号より