今月も本の紹介です。今月はロリー・ヘギ著
「みじかい命を抱きしめて」(フジテレビ出版)。
このニュースレターの昨年12月号と今年1月号で紹介させて頂いた、ロリー・ヘギ(ロナルド)さんの本が日本でフジテレビ出版から3月に出版されました。日本では昨年の3月、NY地区では11月に放送された「プロジェリア(早期老化症)」のアシュリーという12歳の女の子のお母さんです。プロジェリアは遺伝子異常で普通の8-10倍のスピードで老化が進んでいく、平均寿命が13歳という先天性疾患。テレビ番組を見ながら、アシュリーの積極的な姿勢にはとても驚かされましたが、そのお母さんが歩んだ日々は、本当に壮絶なものであったことがこの本でわかります。そんな中で、彼女は聖書に出会い、キリストに出会い、生きる力と喜びを見いだしていくのです。その簡単な内容は、今年1月号の中の「証し」にあるとおりですが、是非、この本もお読みになられることを心からお勧めします。
本を読んで、「素晴らしい本になりましたよ!」と日本語の読めないロリーさんにメールを差し上げました(英語版はまだ出版されていないのです)。そのメールへのお返事にこう書いてありました。「この本を読んで、だれかがキリストを求めてくだされば、私の過去にも意味があります・・・」と。テレビで紹介されていたロリーさんは、本当に強い、愛にあふれた母親でした。ウェブページを見て、ああ、クリスチャンだったんだ、と思いました。酒やドラッグに頼った過去があることも知りました。でも、この本を読むまでは、その過去がこんなに凄まじいものであったとは、想像もつきませんでした。その過去を一つ一つ思い出して、言葉にしていくのはどれほど辛い作業であっただろうかと思います。「一つの言葉ごとに一本の針を身体に刺していくよう」な思いだったと「エピローグ」にあります。でも、この自分の過去もだれかが立ち上がるきっかけになれば、過去の自分と同じようにおぼれている人々の希望になったら・・・という思いで、本を出されたそうです。
以前にはテレビ局の取材を受けながら「アシュリーと共に強く生きる母親」を演じる事に違和感を覚え、クルーに反発を感じたこともあったそうです。しかし、この本を読んだときに、そこに浮かび上がってくるのは、「私がこの立場だったらこうはできない」「偉いなあ」と感じさせるような立派な強い母親、スーパーウーマンとしてのロリーさんではなく、私達と同じように、迷いながら、苦しみながら、どん底に落ち込んで、自分の姿に絶望して、その中で、神様に出会って、力をいただいて立ち上がった、人々と神に支えられて生かされている一人の人なのです。
聖書の言葉を一つ思い出しました。
「それだから、キリストの力がわたしに宿るように、むしろ、喜んで自分の弱さを誇ろう。」(第2コリント11章9節)
5月に誕生日を迎え、13歳になろうとしているアシュリーは、自分が「お姉ちゃん」になるんだというニュースを聞いて、エキサイトしているそうです。ご一家に神の守りを祈りつつ。
(かきごおり:錦織 学)
月報2004年5月号より