昔話にこんなのがあります。
むかしむかし、あるところに、一頭のロバがいました。そのロバ、ある日「神様」(・・・本当の神様じゃないけど、その国の人たちが神様だ、と拝んでいた「神様の像」)を背負って飼い主と一緒に歩いていた。そうしたら、みんなが、自分の方に向かってへへーっておじぎをする。涙流して「ありがたい」と拝む人も出てくる。そしたら、そのロバが、「お、おれって、そ、そんなにすごい?やっぱり?」って気になってきて、だんだん歩き方がのけぞってきて、最後には、「エッヘン」って立ち止まってしまった。そしたら、その飼い主に「おまえ、何勘違いしているんだ?おまえじゃないよ、おまえがしょってるこの神様の像だよ」って叱られたとさ。
バカなロバだなあ、って思いますよね。でも、この昔話、実は「このロバはおまえのことだよ」ってわたしたちに語りかけているんですよね。
19世紀の後半、アメリカで多くの人が悔い改めて教会に行くようになった町がいくつもありました。形式化して命を失ってしまった教会が、この時代に命を吹き返しました。"revival" とか "awakening" とかと呼ばれる出来事です。荒くれ者が涙を流して悔い改め、新しい人生を歩き始めました。偽善的な冷たいクリスチャンが生まれ変わり、喜びにあふれて歩み始めました。酒場や劇場が閉鎖され、警察官の仕事がなくなってしまうような町もあったそうです。あちらこちらで聖書のメッセージを語る集まりが持たれました。ところが、そのような集会では、集会が終わった後、もしも人々が「今日、聖書のお話をして下さった方は本当に素晴らしかったねえ、とてもいいお話だった」と語り合って帰るならば、集まりを企画した人々は「ああ、この集まりは失敗だった」と反省したそうです。では、彼らの期待した反応はどんなものであったかというと、「神様って本当に素晴らしいねえ」という言葉だったそうです。彼らは誰か立派な人がほめられることよりも、わたしたちを愛してくださる神がほめられることを願ったのです。
5月には15周年記念企画が持たれます。教会創立からの15年を振り返って、わたしたちも誰かをほめたり、誰かの功績をたたえたりするのではなく、神がわたしたちにどんなことをして下さったのか、そのことを覚えたいのです。それこそが教会の宝です。そして、これからの歩みの中でも同じ神が支えて下さることを信じてやみません。
このたびロンドンJCF (Japanese Christian Fellowship)の盛永進先生をお招きして聖書からお話をしていただきます。皆さん、是非、おいで下さい。
神様のすばらしさが、集われる皆さんの心に留まりますように・・・。
そして、皆さんの中から、未来に向かって歩み続けるこれからの教会の歴史を、わたしたちと共に歩んでくださる方々が起こされますように・・・。
「神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」
(ルカによる福音書8章39節)
(かきごおり:錦織 学)
月報2003年5月号より
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