『人が変えられる時・・・』



あれはまだ大阪にいた頃か、もう東京に引っ越してからか覚えていませんが、子供の頃に、銭湯で体にきれいな絵が描いてある人を見つけました。あまりの見事さに、その人を指さして、「お父さん、あの人の体すごいねえ」と父に言ったら、「止めなさい!」としかられました。その時はどうして父がそんなにムキになるのか全くわかりませんでしたが、今考えるとその方はヤクザさんだったんですね。父はどんなにあわてたことでしょうか。

今月、入れ墨を背負った牧師さんがワシントン、フィラデルフィア、ニューヨークを訪問されます。17歳の時から17年間、任侠の世界で生き、一時は名うての博打打ちとして関西でその名を轟かせたという経歴をお持ちの方です。そのヤクザがどうして今牧師をしているのか、それをお話してくださいます。

「三つ子の魂百まで」と言います。私自身20代の頃はそんなことはなかったのですが、最近は「人間って変わらないもんだなあ」と感じることが多くなってきました。だから、何がこの方を造りかえたのか、何がその力の源となったのか、とても興味があります。先生の著書である「愛されて、許されて」を読むと、ああ、これかな、と思うものがあります。それはこの本の題にもなっている「愛される」ということ。先生は逃亡生活の果てに飛び込んだ教会で次の聖書の言葉に出会ったといいます。

「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」(イザヤ書43章4節)

「神様はあなたを愛していますよ」というメッセージを聞き、「俺なんか愛されているわけがないじゃないか、こんな自分勝手な人生を送ってきたのに・・・」と反発を感じながら、それが本当だと知った時に、「やり直せる」「この方を親分にして生きていきたい」と思ったそうです。私は「お説教」では人は変わらないかもしれない。人が変わるのは「愛」を知った時なんじゃないか。そう思わされました。

ご期待ください。鈴木啓之牧師を迎えての集会。マンハッタンでは18日(月)午後7時からエンパイアステートビル地下のKings Collageで。19日(火)午後7時半から52丁目の2番街と3番街の間のSalvation Armyチャペルで。また、ニュージャージーでは、Maywoodの日本語教会で19日(火)の午前10時から。


(かきごおり:錦織 学)

月報2005年4月号より